今オフでの一番最初に起きた衝撃的な動きはフェニックス・サンズで起きました。
この衝撃は当時ワシントン・ウィザーズに所属していたブラッドリー・ビールがトレードをチームに要求し、かつビールの契約にトレード拒否権が含まれていたことによるものでした。結果としてはクリス・ポールとの交換でサンズに送られる事となりました。
衝撃という様に表現しましたが、最近のNBAにおいては日常茶飯事といっても過言ではないというところまで来ています。理由としてはハーデンのネッツへのトレード、ケビン・デュラントのウォーリアーズへの移籍、サンズへの移籍などです。
ではこのトレンドを作ったチームとはどのようなチームなのでしょうか?
これは2000年代終盤にさかのぼると答えが出てきます。
ボストン・セルティックス
ボストン・セルティックスは言わずと知れたNBAにおいての名門チームであり、優勝回数はレイカーズと並び17回で歴代トップです。
そんなボストン・セルティクスは1960年代、70年代、80年代ではビル・ラッセルやラリー・バードが所属しており、王朝を築いていました。
しかしながら90年代に入ると成績は低迷し、これは2000年以降も続きました。
低迷していたセルティックスですが、ちゃんとポール・ピアースというスタープレイヤーは所属していました。
画像:ポール・ピアース
彼は所属していたものの、チームはピアースの孤軍奮闘状態で、2002年から2007年ではチームの最高成績はプレイオフ1回戦敗退でした。
ピアースは2007-2008シーズンのオフ、弱いチームに嫌気がさし、このままであればトレードに出せと要求しました。ただこのチームのGMはダニー・エインジです。みすみす彼を放出するはずがありません。
エインジはチームを強くするべく、過去にシーズンMVPを獲得し、スーパースターとされてはいたものの、チームは彼の孤軍封筒状態、ピアースと同じく勝てずいたケビン・ガーネットの獲得に動きました。しかしながらガーネットは寒い場所は苦手らしく、トレードは成功しませんでした。
画像:ケビン・ガーネット
そんなエインジは次にシアトル・スーパーソニックのスタープレイヤーであり、ピアースと同じ状態になっていた、レイ・アレンに焦点を合わせました。エインジはドラフトナイトトレードでレイアレンの獲得に成功しました。
画像:レイ・アレン
このトレードの成功を聞いたケビン・ガーネットは、待てよこのチームに俺が行ったら最強じゃねと考えたらしいです。その結果、セルティックスとミネソタ・ティンバーウルブズでトレードが可決、史上最高の7つのアセットでガーネットを獲得しました。これにより、ピアース、レイ・アレン、ガーネットのBIG3が誕生しました。
BIG3を結成したシーズン、チームは大きく飛躍し、NBA優勝を果たしました。その後も数年間NBAで強豪として居続け、最後は解散という形でこのチームは終わりました。
このチームの結成前まではスタープレイヤーはドラフトされたチームに残り、そこで勝利を重ね、優勝、そしてそのチームで引退という流れが普通でしたが、このチームの結成はいい意味でも悪い意味でもこのチームは現代のNBAバスケにおいてのスター選手の移籍によるBIG3というトレンドを作る始まりとなりました。後にこのトレンドを加速させ、スタープレイヤーが軽々移籍をする時代へと移り変わらせる衝撃的チームが誕生します。
レブロン・ジェームズ
セルティックスのBIG3と同じカンファレンスでプレイしていたあるスーパースターがいました。その名もレブロン・ジェームズです。レブロンは2003年にクリーブランド・キャバリアーズにドラフトされ、2007年には孤軍奮闘し、NBAファイナルまで到達していました。
その後のレブロンはBIG3を結成したセルティックスと何度も対戦し、死闘を繰り広げていました。
そんなことは彼の口からは一言も出ていないですが、正直このBIG3については良く思っていなかったはずです。2007以降このBIG3の誕生もありNBAファイナルに到達できなかった彼は2009-2010シーズンの終了をもってフリーエージェントとなっていました。
フリーエージェントとなった彼が選択したチームはマイアミ・ヒートでした。マイアミ・ヒートにはスーパースターで彼の同期である、ドウェイン・ウェイドが在籍していことに加え、ラプターズからも同期であり、スターである、クリス・ボッシュを獲得していました。つまり全員が全盛期であるBIG3が誕生したということになります。
画像:右がドウェイン・ウェイド、左がクリス・ボッシュ
このチームの結成は2010年代前半で王朝を築き、BIG3結成というトレンドの始まりとなり、現代のNBAが形成されました。
まとめ
ボストンのBIG3やマイアミのBIG3誕生によってスターたちの移籍が増えました。それにより弱いチームと強いチームがはっきりし、正直見ごたえの無いチームが減ってきたり、チームに感情移入しづらいなどのデメリットが存在します。しかしながら現代のSNSの流行等があり、これらの移籍事情やトレード事情はNBAファンを楽しませているというメリットもありますよね。
皆さんは最近のこのようなチームの作り方にはどう思いますか?
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